ついに登場 新薬の抗不安薬 その3(第58話)

林道

さて、時は2008年9月上旬のお話です。先日(9月9日の夜)から抗不安薬の服用を開始しました。一日一回10ミリグラムの服用からです。その翌日と翌々日は薬の効果など微塵も感じることはできずに体調は絶不調のままです。抗不安薬の効果を得ることが出来る人の割合は約50%程度なのですが、どうやら自分はその50%に入っていないのかな?そんなことを感じながらも一日一回の服用を続けます。

ん? なんかコツンと音が聞こえた!

パニック障害を患い始めてから約一年数カ月、下り坂を転げ落ちるように下落基調が続いていた体調不良の波。その下り坂をコロコロと転げ落ち続けていたのですが、なにかにぶつかったような感じです。
「コツン」
えっ? はっ? ん? 今日は9月12日です。朝起きてから夏の終わりの気配がする気候の中の早朝ジョギングに出かけます。この頃には私は10キロ程度は軽々と走れるようになっていました。パニック障害を患っていても肉体的には身長180センチ・体重70キロの健康優良児ですので体力はあります。
ウオーキング中の中高年の方が1周1500メートルのジョギングコースをゆっくり歩いている横を、無職34歳の私がさっそうと追い抜いていきます。予期不安や広場恐怖がなければ健常者にしか見えませんので、他人が見たら元気な人に見えるかもしれませんが、それは外見だけの話。闘病生活二年目の精神疾患患者が完治を目指して懸命に走っているのですが、内面的にはパニック障害が治らなくてかなり落ち込んでいます。
ジョギング後はいつものように食品スーパーに買い物へ行ったり、大好きなインターネット閲覧を楽しんだりと普通の生活です。でも、今日はいつもと何かが違います。この一年数カ月は頭の中がぼんやりとしたり、予期不安や広場恐怖に支配されていたりの日々だったのですが、今日は「ジワ~~」としています。これは生まれて初めての感覚ですね。どのように表現すればいいのでしょうか?アニメ「北斗の拳」で例えるなら悲運の天才トキの言葉「激流を制するは静水」って感じですか?
何かが頭の中で走り出しそうなのですが、それが走り出さない。くしゃみが出そうだが出ない。しゃっくりが出そうだがなかなかでない。そのような感じなのです。うん?ひょっとしてこれが抗不安薬の効果なのか?本日で服用三日目ですが、いつもと何かが違います。
絶好調とは言えませんが、予期不安や広場恐怖が脳内に姿を現しそうで現れない。そこに予期不安の影は見えているのだけれども、その姿は見えない。そのような感じです。じゃあ、初めからこの様に書けば「アニメの例えはいらないんじゃね?」と思われるかもしれませんが、それは・・・てへっ(笑)

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