パニック障害で雇用保険が貰えない? その2(第51話)

自転車

あくまで雇用保険は求職中の人の支援であって、失業中だからと言って誰でも受け取れるものではないそうです。私の場合は素直に表現しすぎたのが悪かったみたいです。普通の人と同じように求人票を数枚ほど印刷して、頑張って仕事を見つけますと言えば良かったのですが、とても働ける健康状態ではないので、さすがにそのようには言えませんよね。

相談員の方が説明するには、私は退職後、既に三カ月以上経過しているので働く意志表示さえすれば、すぐに雇用保険の支給が開始できるそうです。又、その支給保留期間は最長二年間権利を有するので、体調が良くなったらいつでも支給しますよとのことです。

ハローワークで学んだ教訓

まあ、なんともお粗末な雇用保険の申請となってしまいました。体調が悪い体で、無理をして自転車で30分以上も離れたハローワークへ出向いた結果がこれです。帰り道にちょっとだけ涙が出てきました。「病気を患っている事を素直に言うと、すべて自分に不利な展開となる」。今回のハローワーク訪問で学んだ教訓です。この時の私は次のように自分の事を考えていました。
「一生懸命14年間も働いて社会的には貢献したつもりだ。その結果、精神疾患パニック障害を患ったのだから、病気になったことは恥ずかしいことではないし、隠す必要はない」と。私にはこのような変な信念というか、根拠のない自信があったのですが、それは他人から見れば完全にマイナスの評価しか受けないという現実に愕然として涙が出たのです。
学んだ教訓と書きましたが、この後も履歴書に「一身上の理由により退職」と書かずに、「精神疾患パニック障害の為に退職」と素直に書いたばかりに不採用の連続になったりと、まだまだ学び方が足りないようです。
病気を患っていることを公言するということは、ひょっとしたらマイナスなのかな?と考えたのは人生でこの時が初めてでした。見かけは健康なんですが、実際は働くのがちょっと無理な状態のパニック障害患者にとって、周りのどのレベルの人にまで病気の事を打ち明けて良いのか、考える必要があるなと思ったのもこの帰宅途中が最初です。

病気の事を周囲に漏らすと損をする?

人は職場や学校など何かしらの組織に属して生活をしていますが、はたして精神疾患を患った時は、周囲の人にそのことを告知することは損得で考えるべきなのでしょうか?
他人に自分の病気の事を話す時は、相手が自分の病気のことを理解してくれてなお且つ患者にとって配慮ある環境を相手が作ってくれることを多少は期待して打ち明けると思うのですが、健常者にとっては精神疾患患者を疑いの目で見ている人も多いですからね~~。
心が弱いから精神疾患を患うと考えている人もいますが、心や精神が問題ではなく「脳の機能障害」なのです。この「心」とか「精神」という言葉が持つ意味合いと、パニック障害などの本質である「脳の機能障害」とが上手に結びついていないのが精神疾患全般における問題点だと思います。まあ、これらについては後に考察したいと思います。

コメント