広場恐怖の具体例 レジ待ちの列の中(第19話)

お弁当

レジ待ちの列の中

これもパニック障害患者が嫌がるシチュエーションです。改めてご説明しますが、嫌がるというのは予期不安や広場恐怖が込み上げて来ている時に嫌がるのではなく、全く普通の状態でも過去の経験を思い出すと嫌になってしまうのです。頻度にすると10回スーパーマーケットに行くと、1~3回は買い物途中に予期不安が発生すると思ってください。
毎回ではないので買い物に同伴された方も私の病気に気がつきませんし、その程度の頻度では病名発見の必要十分条件にはならないのです。私が買い物にいくと、今日は何を食べようかなとウキウキしながらお肉を買い物かごに放り込んで、野菜コーナーで好物のほうれん草や青梗菜を物色し、いつものヨーグルトをかごに入れた後は、アイスクリームなどをチョイスします。
さて、それではお会計の時間です。レジ方面へ行ってみますと意外と混んでいます。まあ、並ばなくては買えませんから仕方なく列に並びます。列の流れからみて約4分くらは待たされそうです。私の近所の食品スーパーはきれいで安くて人気店なので、仕方ありませんね。
さてさて、列にならんでしばらくするとやってきます、いつもの予期不安が・・・。さあピンチです。前の方のお客さんに説明して割り込みたいと考えますがそれは説明が大変ですから無理ですね。でも我慢できません。どうしましょうか?
そうですよね。食品で満たされた買い物かごをその場に置いて、店外へまっしぐらです。お店の外で気分を落ち着かせること数十分、気持も落ち着いて何食わぬ顔で店内に戻ります。そして自分の買い物かごを探すのですが店員さんがすでに片づけた後です。そりゃそうですよね、アイスクリームなど溶けてしまいますから。
私はこの経験から、お店の外に飛び出す時には、必ずレジの店員さんに「体調が悪いからすいません」というようにしようと感じたのですが、予期不安中は余裕がなくそれすらできないのです。ですから、買い物は時間帯を考えて、お客さんの少ない時間帯を狙って行ったりしますが、お店の外から店内の様子をみて混んでいたら、その日は買い物を諦めていました。そのような時はコンビニ弁当です。コンビニはまず行列などできませんからね。

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