今回はいよいよこの当ブログタイトルにも記載されています「パニック障害の考察」の第一回目となります。なにやら考察という言葉から論文形式の記述かと思われるかもしれませんが、「あはは、あんちゃって考察」ですので、ちょっと深く考えるといった感じだと思ってください(笑) (お薬に対する感想は個人差があると思いますので、あくまで私個人の服用に対する感想ですから、その点はご了承ください。)
パニック障害のある生活をグラフにすると?
前々回(第43話)と前回(第44話)にてこのように書きました。①私の持っている薬はパニック障害を根治するといったタイプの薬ではないのです。②精神安定剤の薬効は6時間。この二点に沿ってお話を進めたいと思います。
まず当ブログではパニック発作を三段階にレベル分けしました(第5話)。小発作・中発作・大発作です。そして今回はそれにゲームでいうHP(ヒットポイント)みたいなのを設定したいと思います。発作レベルと表現した方が良いかもしれません。小発作はレベル6、中発作はレベル8、大発作はレベルMAXの10となります。あと予期不安と広場恐怖にも数値をあてはめたいと思います。予期不安はレベル4、広場恐怖はレベル2としましょう。
では、このHP(ヒットポイント又は発作レベル)を持つ病気の症状に戦いを挑む戦士の登場です。当然と言えば当然ですが、精神安定剤君の登場です。彼は超強力作用の素晴らしい戦士ですが、戦える時間は6時間です。戦闘開始(服用後)からわずか数分で広場恐怖からレベルMAXの大発作までを完全に抑え込んでしまいますので、戦闘力は10とします。
さて、健康な人の一日を図で表現すると下記のようになります。
次にパニック障害の人の一日を図で表現するとこのようになります。
う~ん、かえって分かり辛いかもしれませんが、こんな感じです。このパニック障害の人の場合だと、午前11時から広場恐怖が始まって午後の14時から予期不安が発生したということです。
さて、私がこの病気になった初期の頃は、数日に一回ほどの予期不安程度だったのですが、退職の頃には広場恐怖と予期不安のコンボで、上記の表のような状態となっていました。精神安定剤を服用すればレベル4の予期不安だろうが、レベル10の大発作でも完全に封じ込めますが、これは精神安定剤が病気を根治させているのではなく、精神安定剤の有効時間内だけ無理やりに押しこめているのです。それでも、あの苦しい発作からすぐに解放されるのですから、パニック発作に苦しむ人にとっては、必須のお薬だと思います。
私は、2008年1月から精神安定剤を頓服という形で服用を開始したのですが、2008年の5月頃に、精神安定剤の薬効が切れた瞬間が分かるようになりました。このことから推測できることがいくつかありますので、それを述べたいと思います。まず第一に、初期の頃は一日の中で体調不良の時間が6時間未満だったので、薬効が切れた時は予期不安も広場恐怖もなく、いつ薬効が切れたのかわからない可能性です。恐らく健康な人や、今現在の私みたいにほぼ完治している人が精神安定剤を服用しても、薬効が切れた瞬間など分からないと思います。上記の表だと15時の苦しみの絶頂で服用すれば、21時までは薬効が持続していますから薬効が切れた時は通常状態なので、薬効が切れた瞬間がわからないということです。
第二に、精神安定剤に対する依存の形成です。このお薬は素早く効いて後に残らないという性質のお薬ですから安全性が高いのですが、それは逆に依存を形成しやすいのです。薬効の切れた瞬間がわかるようになったということは、体や脳が精神安定剤に依存し始めている兆候とも考えられます。「別に依存してもいいんじゃね?」と当時は思っていましたが、精神安定剤を連続服用していると、パニック障害の病状が悪化していても、分かり辛くなる気がします。例えるなら出血しているのに治療せず、輸血をしているような感じですかね?
ついのこの名前が登場! 抗不安薬
医薬品に関して素人の私でも、精神安定剤だけでこの状況を打破するのは難しいのかなと考えるようになったのもこの2008年5月頃です。そうすると、世の中には頭の良い方が居られるのですね。「じゃあ、長時間体内に薬効成分が留まって、攻撃力5くらいのダメージを与え続ける薬を作ればいいんじゃね?」と思われたかは知りませんが、そのような薬を世の中に出した人々がいたんですね、これが(笑)。
それらのタイプのお薬は抗不安薬というタイプのお薬です。なにやら怪しげな名前ですが、ニュータイプのお薬です。精神安定剤をガンダムで例えると「連邦軍のモビルスーツガンダムが所持している最強武器ビームライフル」となるのですが、抗不安薬は「ララアの意識の共鳴」って感じですかね?余計に分かりづらいのですが、閲覧者の方は抗不安薬をご自身で検索してみてください。まあ、いろいろと良いこと悪いことが書かれています。抗不安薬に関するウイキペディアを読んでいると、副作用のことや裁判のことなど、とにかく服用を躊躇しそうな内容ばかりです。1999年のアメリカで起きたコロンバイン高校銃乱射事件の犯人二人組の高校生がこのタイプの薬を大量に服用していたことは有名な話です。
最終的に私もこのニュータイプ抗不安薬のお世話になるのですが、その薬の存在自体は2008年5月の時点で知っていました。当然わたしの通院している〇〇こころのクリニックの先生もこの薬のことは私に説明はされています。しかし、当面の治療方針としてはそれは使用しないで頑張ってみましょうということになっていたのです。私の治療方針は「無職でストレスフリー、ジョギングとヨガで体力作り、のんびり気ままな生活と頓服精神安定剤」だったのです(笑)。ですので、まだまだこの抗不安薬はこのブログのお話には登場しません。
この2008年5月頃を境に、これから先2008年秋までがず~と体調が下り坂となっていくのです。ただ単に予期不安だとか広場恐怖といった症状だけでなく、その他の症状が出てきます。はたしてそれが薬の副作用なのか、病状の悪化なのかは、2016年の今現在でも断定できる言葉は見つかりません。いろいろな原因が複雑に絡み合っての病状だとは思いますが、これからの数カ月が本当の地獄となるのです。
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