パニック大発作 その3(第26話)

点滴

大発作発動中!!

一人の救急隊員さんが無線なのか携帯電話かは分かりませんが、あちこちの病院へ救急患者受け入れの要請をしていますが、断られ続けています。もう10分近くも会社の前に救急車が停止した状態です。
もう一人の隊員さんは、意識レベルと症状の確認の為なのでしょうか、同じ質問を何度もします。「お名前を教えてください。生年月日はいつですか?血液型は何ですか?」・・・ もう3回は救急車の中で同じ答えを言いました。心の中で「へ~、救急車ってすぐに動かないんだ。ほんとうに心臓発作とかだったら、俺、終わったな」なんてことを考えていました。
そしてついに動き出しました。到着した先は近所の大きな総合病院・・・・・う~ん、微妙な感じ。この病院は私が体調不良となってから、幾度となく診察を受けている例の近所の大型総合病院です。
ストレッチャー上で横になったまま、病院内へ搬送されて緊急処置室へ到着です。隊員さん達が私の体を抱え上げて、ベッドの上に私を移動します。先生が血圧を計りながら症状を私に聞いてきますので、「先程まで意識を失いそうでしたが、今はだいぶ落ち着いてきました」と答えました(笑)。そうです、パニック発作が収まりつつあるのです。
とりあえず点滴をしますと言われて、点滴を30分ほど受けます。点滴が終わる頃には、完全に元の自分に戻っていました。なんだか大騒ぎをした割には、病院へ到着した頃から快方に向かい始め、今では「あちゃ~~、なんだか俺、やっちゃたかな~~」ってのが本音です。
その後、医師の診断を受けて完全に健康体ですと断言されてしまいました。この病院には私のカルテもすでに存在しているので、過去の診断記録もあるはずです。この時点で私を担当した医師にパニック障害の知識があれば分かりそうな気もするのですが、私は不幸な星の下に産まれたのでしょうか?未だ持って適切な病気の診断結果をもらっていません。
ここまでが私の大発作の体験談です。精神疾患患者は心療内科以外の科目で受診をすると、こうなってしまうのでしょうか?私の場合はすでに一度は心療内科の門を叩いているのですが、「このヤブ医者め~~、詐欺だよ」という結論を自分で出している為に、未だに自分の病気の病名が判明していません(第12話)。結局のところ診断結果は異状なしということで会社へ戻った私でしたが、会社へ到着するとすぐに、社長へ電話をしたのでした。

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