近所の病院を回る日々(第8話)

体温計

日を増すごとに体調悪化が自覚できるようになってきました。体温を測っても平熱ですし、下痢やおう吐などの症状も無くて原因がわかりません。
とりあえず、近所の割と大きめの総合病院へ行くことにしました。基本的な問診、血液検査、検尿、心電図と一通りの考えられる検査はしてみましたが、問題ありませんとのこと。心の中では「よかった。異状なしだった」という思いが率直な感想でした。(これが長い長い病院通いの第一歩です)
再び通常の生活へと戻るのですが、数日後に再度小発作に見舞われます。前回と同様に数十分で治まりましたが、疑念というか確実に何かおかしいと本能的に感じ取ることができます。

パニック障害の典型例 自己健康診断

まず最初にどのような状況の時にそのようになるのか、自己分析開始です。「食後」「午後」「人と会った後」「就寝前」など、体調不良や小発作が起きた時の状況を思い出しながら、共通事項を見つける努力をしました。ストレスの線が一番濃厚かなと思ったのですが、いかんせん精神疾患に対しての知識不足です。体調不良を精神疾患に結び付けることが出来ません。
答えは見つからないまま、個人病院の内科を転々としますがらちが明きません。そのような状況の中で「体調が悪い時に病院を訪問すればよいのではないか」と考え、次回の体調不良の時には、最初に訪れた近所の大きめの総合病院へもう一度行こうと決めました。
そして、その機会は容易に訪れます。意を決して再び病院へ行き、受付にて非常に体調が悪くめまいもするし緊急だと告げると、車いすを用意してくれました。実際、順番待ちの間は待合室の長椅子の上で寝っ転がっており、普通なら体調が悪くてもそのようなことはしませんが、パニックの症状が出てしまうと、そのような常識的な行動をしなくてはといった考えは頭の中から消えてしまい、とにかくこの状況を何とかしなくてはと懸命に気分を落ち着かせようと努力します。

大学病院での検査を勧められました

そして案の定、診察の結果は異常なしです。紹介状を頂いて、一度大学病院で脳の検査をされてはと言われました。この大学病院は目の病気で罹りつけの病院でしたので、確かに名案だと思いましたが、もし脳腫瘍などが見つかったら怖いなと感じたのも事実です。体の状態を示す血圧や血液には異常がないので、脳の病気が濃厚となってきました。不安ですが大学病院へ行くしかなさそうです。

コメント