ついに登場 新薬の抗不安薬 その1(第56話)

ヤシの木

時は2008年9月9日、どうにもならない体調悪化に苦しむ中、担当の先生から別の薬を試してみようかと提案を受けました。実は〇〇こころのクリニックを訪問した初期の頃に、すでに同様のお話があったのですが、私の方がそれを拒絶していたのです。

第53話の心理テストの結果をご覧になられると分かると思いますが、私は思い込んでしまうとしばらくの間は考え方を変えない性格ですので、抗不安薬に関しては使用を断っていたのです。

断っていた理由は二つほどあります。一つは私が薬に対してあまり良い印象を持っていないからです。風邪を引いた時に服用した抗生物質の副作用もしくはアレルギーのせいで全身にじんましんが出た経験があり、それ以来、薬に対して好意を持てなかったのです。 えっ? いつ頃の話?
てへ、5歳の時の出来事です(笑)
もうひとつの理由としては、自分は決して精神的に弱い訳ではなく、それを実証するためには抗不安薬の服用はしたくないと変に強がっていたからです。アニメ「機動戦士ガンダム」で例えるならセイラ・マスがカイ・シデンに言った言葉「それでも男ですか!軟弱者!」って感じなんですが、5歳の頃の出来事と理由のない強がりで抗不安薬の使用をためらっていたとは、なんとも軟弱者ですね。

ついに登場! 2008年当時の最先端新薬 抗不安薬

しかし、状況的にはどうにもならないので、先生には「うむ、そうしてくれ」と平然と答えましたが、内心ドッキドキです。インターネット上にある情報からの知識だと複数種類の抗不安薬があるのは知っていましたが、先生がどれを提案してくるのか不安だったのですが、サラッと「新薬の抗不安薬にしましょうか?」と言われました。
「うむ、それでいいだろう」と答えたかは記憶にありませんが、「はあああ、ついに抗不安薬か・・・」と思った事は事実です。
先生からこの抗不安薬(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)という薬は、服用後24時間以上も薬効が体内に蓄積されるタイプのお薬で、長期間の服用を前提とした薬ですと説明を受けました。つまり連続服用をすることにより体内に薬効が蓄積され続けて、効果を発揮するタイプの薬ということです。
先生が「精神安定剤は一錠当たりが安い薬でしたが、この新薬の欠点は非常に高価なんだよね~」と言われました。そうはいっても、もうこのニュータイプの薬を試すしか方法はなさそうです。さらに先生が「抗不安薬は効果が出る人と出ない人が明確に分かれますので、確率的には50%で効果がでますよ」と説明をされました。要はパニック障害の原因が脳内物質セロトニンの分泌低下によるもので、その点に対して抗不安薬が効果を発揮する可能性は人によりけりということですね。なんとも微妙な50%です。

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