ついに病名が確定(第37話)

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病名は確定でしょう

さて、病名はほぼ確定ですね。パニック障害です。これから先の記事はこの病気を治療していく過程が中心となって、お話が進んでいくのですがそう簡単ではないのです。現在この物語には、退職を一ヵ月後に控え、仕事さえ辞めればストレスからも解放され、手の擦り傷が治るように簡単にパニック障害から逃れられると考えている私がいます。

「パニック障害の原因は仕事のストレス」。そう決めつけていたので、退職さえすれば心が解き放たれて健康な状態にすぐに戻れる。そのような思いから、退職日が来るのを指折り数えながら引き継ぎ業務に精を出します。相変わらずの体調不良に悩まされますが、医師から処方された精神安定剤を飲めば、簡単に予期不安からも逃れることが出来ます。

「これって順調じゃね?」

病気に対しての不安は全くありません。通院する心療内科も決まりましたし、よい先生とも巡り合うことが出来ました。病気の症状を抑える頓服の精神安定剤も持っています。こうなれば、飛ぶ鳥跡を濁さずを実践するだけです。
取引先等に健康上の理由で退職しますと挨拶回りに出かけたり、後任者を引き連れての会合への出席など、身辺がバタバタと忙しくなってきます。社長からは留意を求められたりもしますが、そこは頑なに拒否です。
健康を失った今、最も望んでいることは健康体に戻ること。一人の社員が退職したからといって、すぐに倒産した会社はありません。不思議と代わりの誰かがその業務を引き継ぎ、それなりにこなしていくものです。ですので、私の最後の仕事は引き継ぎを確実にすることだけです。
体調不良で悩まされた日々でしたが、精神安定剤を手に入れた私は無敵です。ここ数カ月は健康になることに憧れていました。そして、その健康体はもうすぐ手に入るという期待感。惑星アンドロメダへ機械の体を手に入れる旅に出た星野哲郎(銀河鉄道999)の気持ちが良く分かります。〇〇こころのクリニックを経由地として、一年に及ぶ体調不良の長旅の終着駅がもうすぐなのです。

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