二つ目の心療内科受診 その4(第34話)

五十嵐

心療内科で担当医との会話

先生は「どうしてそう思うの?」と私に尋ねます。私は先生に次のような根拠をもとに、自分の病名はパニック障害ではないかと説明します。先日体調が悪い時に、以前訪問した大学病院で処方された精神安定剤という薬を服用したら、すぐに体調が良くなったこと。その薬をウイキペディアで調べていると、パニック障害を説明したページにたどり着いたこと。そのページの説明文章が私の症状に瓜二つだったこと。これらを一生懸命説明したのでした。
そうすると先生がちょっと困ったような表情を浮かべましたが、その後笑顔でこう言ったのです。
「初診では病名をお伝えすることはありません。」
私は、「ちょっと待って下さい。患者には知る権利があると思います。この一年間あちこちの病院をさまよって、やっとたどり着いた自分なりの解答なのです。どうしても答えが知りたいのです。先生、そのカルテに先程からなんて記入しているのですか?病名ですか?」と突っ込みを入れます。
そうすると、先生は「心療内科では病名の告知をしない事もあるのですが、そこまでご希望ならお伝えしましょう。あなたの病気は精神疾患パニック障害という脳の機能障害です。」と言いながらカルテのある部分を指差してくれました。そこには、筆記体の英語で「Panic disorder パニック障害」と書かれてあります。
私は先生に「なあんだ、ちゃんと病名が分かっているんじゃないですか?先生も教えてくれないなんてケチだなあ~~笑。」と言うと、「ははは、私ってケチに見えますか?」と先生も笑っています。
更に私はこう言いました。「5カ月くらい前に○○駅前心療内科を一度だけ初診で受診したのですが、その時は病名も何も教えて貰えませんでしたが、その先生って俗にいうヤブ医者ですか?」と。すると先生はこう答えたのです。「いや、あなたの症状は典型的な教科書通りのパニック障害を示していますので、その先生はもちろん分かっていたと思いますよ。」
もうね、完全に詐欺じゃないかと思いましたよ。体調が悪くて病院へ駆け込む。しかし病院では治療方針で病名を告知しない。当方としては時間とお金をかけて病院へ行ったのに得たものが全くない。こんな事をしていたら、手遅れになってしまう。
だから、セカンドオピニオンを求めて、違う病院を訪問する。異状なしの健康体ですよとの回答。これが無限にループするのです。まさに「涼宮ハルヒの憂鬱」でのハルヒの能力によって特定の時空間が切り離されて、その時間がループして延々と繰り返す現象と全く同じです。アニメの世界ではそれでも良いですが、現実世界でそれをされてしまうと、困ります~笑。

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