人生初のパニック発作(小発作)(第7話)

コーヒー

さて、投稿7回目にして、やっと初発作が書けそうです。

人生初のパニック発作

忘れもしない夏頃、普段と同じ平凡な朝がきました。普通に出社してコーヒーを飲み昼食を食べ終えて午後の仕事に取り掛かり始めた頃、なんとなく体調が悪いというか、気分が優れずに、事務員さんへシャワーを浴びてきますと言い残して自宅にてシャワーを浴び始めました。
頭を洗い終えて、たわしタオルに石鹸をつけて、ちょうど全身が泡だらけになった時に人生初の小発作発動です。まず感じたことは、頭の中に得体のしれない恐怖感が込み上げて来て、思考すべてがその恐怖感に占拠されてしまいした。体を洗う手を一旦止休めて、「あれ、なんだなんだ」と呟き、このままでは倒れるんじゃないかと強く感じて、居てもたってもいられなくなり、全身泡だらけの体で慌てて脱衣所へ飛び出しました。
理性がある状態では、脱衣所がグショグショになるのでそのような行動はしませんが、そこは小発作が発動中の状況です。「一刻も早くシャワールームをでないと、倒れてしまう」という考えが脳を支配してしまい、考えや行動を制御できません。生まれて初めて感じた恐怖感。喜怒哀楽とは違った猛烈な感情。鏡を見ながら、いったい何が起こったのかを自問自答しながら、脱衣所でウロウロすること約10分、やっと気持ちが落ち着いてきました。
再びお風呂場へ戻り急いで石鹸を洗い流し、バスタオルで体を拭きました。その後、洋服を着終えた頃には普段通りの自分に戻っていました。発作後に気持が落ち着いてしまえば、完全に通常の日常に戻っています。「さっきのはいったい何が起こったんだろう?」と考えながら職場へ戻り、その経験を同僚や事務員さんに話しましたが理解されませんでした。
今思えば、この時点でパニック発作の知識や経験がある方が私の話を聞いていたら、インターネット等でこの病名を検索して早期に自己診断が出来たのでしょうが、不幸と言いますか周辺に精神疾患に詳しい方が存在しないため、未解決のまま時が経過していきます。
その日以降、数日間は体調も良く発作も影を潜め、小発作の出来事を忘れつつありました。まだ、この時点では病院へ行こうとも思わずに、平穏な生活を再び繰り返していました。そして、まだまだ季節は夏のままです。時が数週間ほど経過していく中で体調が悪い日があったり、良い日があったりの反復ですが、気のせいかその周期が日に日に短くなっていきます。こうなってくると色々と気になって、体調について考えを巡らせる時間が多くなってきました。

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